バッチ博士の遺産:なんじ自身を癒せ 第6章
さて皆さん、天地創造の根底に愛とユニティがあること、私たちは神の愛によって生まれた子供であること、すべての悪と苦痛の克服は優しさと愛によってなされることを知りました。
6章ではこれからの医療についてお話しましょう。
今、より新しくすばらしい治療技術の幕開けが、私たちに訪れています。
100年前、ハーネマンの唱えたホメオパシーは長い夜の暗闇の跡に朝を告げる一条の光でした。
そして、今それが未来の医学ですばらしい役割を演じるかもしれません。
さらに言えば、現在、生活の改善やより純粋で清潔な食品に注意が向けられていますが、これは病気を防ぐためのひとつの進歩です。
また精神(霊)的欠陥と病気の相互関係、および完全な人格を形成することで得られる治療効果に人々の関心を向けようという動きは、病気という暗闇を吹き飛ばす太陽の明るい輝きの到来を告げています。
病気の拡大や増加を防ぐ
第一の方法は、まず私たちが病気の力を増幅するような行動を止めることです。
第二は、自分の性格から欠点をなくすことです。この二つが達成できれば本当の勝利です。
自分を自由にすることができれば、人が自由になる手伝いをすることもできます。
人生は私たちに考えられないほどの犠牲を強いることはありません。ただ、人に喜びを与えられるように、心の中の旅を喜びを持って進んでいくようにと言っているのです。
自分が地上に訪れたことにより、世界がほんの少しでも良くなれば、それで私たちは自分の使命を果たしたことになります。
私たちに求められているのは、楽しく立派に義務を遂行することです。工場のベンチにも聖人はいます。
修道会の高位の僧侶たちの中にいるのと同様に、船の機関室にもいます。
この地上の誰も実行できる以上のことは要求されません。
そして、私たちがもし、自分の力の範囲内でハイアーセルフの教えに従って、一生懸命努力を重ねていくなら、すべての人に健康と幸福が約束されます。
過去2000年のほとんどの間、西洋文化は極端な物質主義文化の中で進んできました。
地位、格付け、富、そして世俗的な所有がここ何世紀かの人生の目的になってきました。
このようなものはすべてはかなく、物質に執着し、不安感に付きまとわれながらでないと得ることができません。
しかし、時代は変わりつつあります。完全な物質主義の時代から宇宙の現実と真実を希求する時代へと、文明は動き始めています。
治癒という問題に突き当たったときも、治療法もやはり、時代の変化と歩調を合わせ、全くの物質主義的療法から真実を踏まえ、私たちの本質を支配する神の法則と同じ法則に基づいた科学的療法へと変わらなければなりません。
治療も、肉体を治癒する物質的方法の領域から、魂と心の調和を図ることに重点を置いた霊的な面と精神的な面の治療に移っていき、そして病気の根本的な原因を根こそぎにした上で、必要であれば身体を完全に治すために物質的療法が用いられるようになるでしょう。
これからの医師にとって、二つの大きな目的があるといえます。
一つ目は、患者に自分自身を理解させ、患者の犯している基本的な間違いや、治さなければならない性格的欠点や患者の本質的な欠陥を指摘し、その欠点をそれと拮抗する美徳に置き換えなければならない事を患者に指し示すことです。
二つ目の目的ですが、医師は身体に力が付くような薬を与え、患者の心を穏やかにし、視野を広くし、完全な人格形成に向かって努力できるよう精神的介助をします。患者に安らぎと調和をもたらすのが医師の役目です。
そしてここで言う力の付く薬は、自然の中に存在していて、創造主でもある神がその慈悲で、人類の治癒と慰めのために自然の中に配したのです。
その中のいくつかは知られていて医師の手によってより多くの薬が発見されています。
これらの医師たちがこれから研究を続けていけば、きっと将来自然の治療薬を思いのままに使うことができるようになるでしょう。
参考図書:『バッチ博士の遺産』 著者エドワードバッチ 発行者バッチホリスティック研究会
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